福岡家(庄屋 旧三田村八高跡)には、よくおいでになられ、裏の鳥越山で遊興された詮勝(あきかつ)を倉座敷に迎え、おもてなしをしました。
ある日、離れでくつろいでおられた詮勝は、ふと林立する庭の松に耳をかたむけられました。
そのとき、それはかすかではありますが風と松の葉がこころよく奏でる琴のつまびくような音色でありました。
それを期に、福岡邸の庭に聴琴亭という御名が授けられたと言い伝えられております。
たいそうご酩酊の詮勝が送られたという駕籠が福岡家に現存されております。
門をくぐると左手に藩主の人形が出迎えてくれ、店内には琴のBGMが静かに流れております。